やったこと
RE100電力(東京都中央区)は2026年4月、四国電力管内と東北電力管内のメガソーラー事業者向けに「FIT→FIP+系統用蓄電池」転換支援サービスを開始した。FIP制度移行・蓄電池導入・一次調整市場参入を組み合わせることで、20年間累計売上をFIT売電の約9.4億円から約21.7億円(約2.3倍)に改善できるという試算を示している。2026年の出力制御ルール変更への対応策として設計されている。
具体的な手順・工夫
FIT→FIP移行のタイミングと動機
2026年の出力制御ルール変更(FIT事業者の出力制御義務強化)を踏まえると、FIP(フィードインプレミアム)への早期移行が有利になる局面が増えている。四国・東北エリアは出力制御頻度が高く、FIT売電による実績収入が制御分だけ減少している事業者が多い。FIPでは市場価格連動で売電できるため、蓄電池で出力制御を吸収しながら高値時間帯に放電する戦略が収益を最大化する。
系統用蓄電池の推奨仕様と収益三本柱
推奨仕様は出力1.99MW(AC)・容量8MWh(DC)の蓄電池。収益源を以下の三本柱で設計する:
- FIP市場売電:蓄電池で出力を平滑化し、電力価格が高い時間帯に重点的に放電
- 一次調整市場(需給調整市場):30秒以内の瞬動応答で系統安定化に貢献し、固定的な容量収入を獲得
- アグリゲーション(需給統合管理):複数施設を一括管理し、アグリゲーターとして市場参入
RE100電力が提供する転換支援メニュー
- 蓄電池導入設計(容量・配置・仕様選定・接続計画)
- 一次調整市場への参入支援(ライセンス取得・入札戦略策定)
- FIP移行後の売電戦略構築(時間帯別放電計画)
- 電力需給統合管理(アグリゲーション委託)
対象エリアの選定理由
四国電力・東北電力管内は国内でも出力制御が多発するエリアであり、蓄電池導入による制御回避メリットが特に大きい。FIT売電の実績が制御によって既に減少しているメガソーラー事業者を主なターゲットに設定している。
得られた結果(試算値)
- 従来のFIT累計売上(20年間):約9.4億円
- FIP+蓄電池転換後の累計売上(20年間):約21.7億円
- 差額:約12.3億円増(約2.3倍)
- 蓄電池仕様:出力1.99MW(AC)・容量8MWh(DC)
- 対象エリア:四国電力管内・東北電力管内
他社が参考にすべき点
- FIT満了・出力制御多発エリアでのFIP転換検討は今が機動的なタイミング:2026年の出力制御ルール変更前後が蓄電池導入の戦略的転換点。四国・東北エリアでは特に収益改善幅が大きい。
- 1.99MW/8MWhが後付け蓄電池の標準仕様:メガソーラー(1〜3MW級)への後付け蓄電池の設計基準として参照可。この規模が一次調整市場参入に必要な最小応答要件を満たす。
- 一次調整市場参入で変動リスクを緩和:FIP価格変動リスクに対し、一次調整市場の固定的容量収入が安定収益として機能する。需給調整市場の参入要件は緩和傾向にあり、メガソーラー単体でも参入しやすくなっている。
- 20年累計2.3倍が出力制御多発エリアでの転換効果の参考値:九州・四国・東北等での FIP転換効果の投資試算に活用できる。