実装のポイント

暗号資産取引所HOYA BIT(台湾)が、BSI(英国規格協会)によるISO 14068-1カーボンニュートラル認証を世界で初めて取得した。デジタル資産セクターの企業がカーボンガバナンス・情報透明性・第三者監査という3要素を中核事業に組み込み、SBTi(科学的根拠に基づく目標設定)とGold Standardカーボンオフセットを組み合わせることで認証を実現した事例。

具体的な手順

Step 1:ライフサイクル排出量の完全開示

  • ISO 14068-1が要求する全ライフサイクルでのCO₂排出量を測定・算定
  • Scope1(直接排出)・Scope2(電力起源)・Scope3(バリューチェーン)の三階層を網羅
  • 排出量データを外部に完全開示する情報透明性の体制を整備

Step 2:削減ロードマップの策定(SBTiメソドロジー活用)

  • SBTi(Science Based Targets initiative)の方法論に基づいてGHG削減目標を設定
  • 短期・中期・長期の段階的削減計画を作成し文書化
  • 削減計画の実現可能性をBSI審査に提出できる形式で整理

Step 3:残余排出量のオフセット(Gold Standard活用)

  • 削減しきれない残余排出量に対し、SDGs準拠のGold Standardカーボンオフセットプロジェクトを選定・購入
  • 再エネ推進事業を優先支援対象として採択
  • クレジットの追跡・記録を第三者監査に対応できる形で保管

Step 4:BSIによる第三者監査と認証取得

  • カーボンガバナンス体制・情報透明性・削減計画の実現可能性を独立審査
  • 審査通過後、BSI副社長・グローバルサステナビリティ部門長が直接認証書を交付

得られた結果

  • デジタル資産セクターで世界初のISO 14068-1認証取得
  • BSI創立125周年記念式典への招待(業界の脱炭素ガバナンスモデルとして評価)
  • SBTi×Gold Standardの組み合わせモデルが、ITサービス・金融テック企業の再現可能な認証ルートとして実証された
  • Scope1-3の完全開示体制が対外的な信頼性向上と顧客・投資家への説明責任を担保