実装のポイント

株式会社UPDATERと株式会社TERRAは2026年3月、東京・渋谷の美容室TWIGGY.に対し、千葉県匝瑳市の営農型太陽光発電所「TERRA匝瑳1号機」から電力を供給するオフサイト型コーポレートPPA(電力購入契約)を開始した。コーポレートPPAは通常1MW以上が主流とされるが、今回は約30kW(34.65kW DC/29.7kW AC)という小規模での実現事例となった。協議開始から契約締結まで約3年を要したが、2018年の再エネ切り替えから数えると7年にわたる段階的なアプローチが下地となっている。

具体的な手順

TWIGGY.が実践した電力調達シフトは3段階で構成される:

  1. 第1段階:再エネ電力への切り替え(2018年) 既存の小売電力メニューの中から再生可能エネルギー電力を選択。コスト・リスクともに最小の入口として機能。

  2. 第2段階:トレーサビリティ付き電力の調達(2022年〜) 「みんな電力」サービスを通じて、発電者の顔が見える電力調達へ移行。どの発電所・誰が作ったかを追跡できる形で再エネの「質」にこだわる。

  3. 第3段階:コーポレートPPAの締結(2026年3月〜) 発電事業者(TERRA)・需要家(TWIGGY.)・媒介(UPDATER)の三者で直接電力購入契約を締結。契約構造はオフサイト型(遠隔地の発電所から供給)、契約期間10年、供給割合100%。発電所はソーラーシェアリング型(大豆・大麦を栽培しながら発電)。

コーポレートPPAの技術仕様:

  • 発電所: TERRA匝瑳1号機(千葉県匝瑳市)
  • 設備容量: 34.65kW(DC)/ 29.7kW(AC)
  • 発電方式: 営農型太陽光(ソーラーシェアリング)
  • 栽培作物: 大豆・大麦
  • 契約期間: 10年
  • 電力供給割合: 使用電力100%

得られた結果

  • 使用電力の100%を再生可能エネルギー(営農型太陽光)でカバー
  • 全国に約26万軒ある美容室が参照できる小規模PPA実装モデルを提示
  • コーポレートPPAの「最小実施単位」として、従来1MW超が前提だったビジネスモデルを約30kW規模に引き下げた先行事例
  • 段階的な7年間のアプローチ(電力切り替え→トレーサビリティ→PPA)が信頼関係構築に寄与