実装のポイント
ニチレイグループは2026年4月1日、物流倉庫・食品製造業界として初めて、地熱発電を活用したオフサイトコーポレートPPAを九州16拠点に導入した。地熱発電の最大の特徴は設備利用率83%という高い安定性で、太陽光・風力では難しい夜間・天候不良時の再エネ供給を実現できる点にある。
具体的な手順
調達スキームの設計
- 電源の選定:九電みらいエナジーが保有する大分・鹿児島の既設4地熱発電所(八丁原・滝上・山川・大霧)を電源として活用
- 供給経路の構築:九電みらいエナジー(発電)→ 九州電力(小売電気事業者)→ ニチレイグループ各拠点という3者スキーム
- 拠点割り当て:食品製造4拠点(ニチレイフーズグループ)+物流12拠点(ニチレイロジグループ)に電力を配分
導入対象の選定基準
- 屋根面積が少なく自家消費太陽光が困難な物流倉庫
- 24時間稼働で夜間も安定した再エネ供給が必要な食品製造工場
- 地理的に既設地熱発電所から送電可能な九州エリアに限定
得られた結果
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 導入拠点数 | 16拠点 |
| 年間受電量 | 約16,000MWh |
| CO2削減量 | 年間約7,600トン |
| 太陽光換算 | 9,980kW相当 |
年間7,600トンの削減は、日本の平均的な太陽光発電システム(約10MW)の発電量に相当する。地熱による24時間安定供給により、夜間・曇天時を含む全時間帯の電力を再エネ由来にできる点が、太陽光単独では実現困難な効果をもたらしている。