実装のポイント

香川大学と日本興業(さぬき市)が開発した低炭素型コンクリート技術は、製造時にセメントの一部をCO₂吸収材に置き換えることで、従来コンクリートと比べた製造段階のCO₂排出量を大幅に削減する手法だ。2026年3月27日付で国交省が運用する「新技術情報提供システム(NETIS)」に登録されており、公共工事等での活用が推奨されるステータスを得ている。この低炭素コンクリートを藻場造成用の人工漁礁に使用することで、製造時の排出削減と藻場によるブルーカーボン吸収の相乗効果が期待できる。

具体的な手順

ステップ1: CO₂吸収材の調達・配合設計

従来のポルトランドセメントに対し、CO₂吸収材を一定割合で置換した配合を設計する。日本興業(香川県さぬき市)が製造・供給を担当しており、四国・中国地域を中心に調達できる。NETIS登録番号を確認したうえで、工事発注者への技術提案書に登録情報を記載して採用申請する。

ステップ2: コンクリートの製造・打設

セメント+CO₂吸収材の混合材料を用いて通常のコンクリート製造プロセスで製作する。特殊な設備追加は不要で、既存の生コン製造ラインで対応可能。

ステップ3: 用途別の活用(水産・海洋土木分野)

NETIS登録により公共工事での護岸・漁礁・河川構造物への使用が認められる。人工漁礁として海底に設置すれば、低炭素製造+藻場によるCO₂固定のダブル効果が得られる。香川大学末永慶寛教授らの瀬戸内海藻場造成プロジェクトで実証済み。

得られた結果

指標内容
技術認定国交省NETIS登録(2026年3月27日付)
開発体制香川大学×日本興業(さぬき市)産学連携
実証フィールド瀬戸内海(末永研究室・藻場造成プロジェクト)
主な用途人工漁礁・水産向けコンクリート構造物

NETIS登録により公共工事での優先活用が可能になった点が実務上重要で、建設会社・自治体・漁業協同組合が調達しやすい環境が整っている。