やったこと

KDDI株式会社は2026年4月30日、国内外のデータセンターブランド「Telehouse」を含む全世界10カ国以上・45拠点以上で使用電力の100%再生可能エネルギー化を達成したと発表した。2025年4月に開業した渋谷データセンター、2026年1月から稼働を開始した大阪・堺データセンターも含む。

具体的な手順・工夫

①自社発電による直接供給 グループ会社「auリニューアブルエナジー」の太陽光発電設備からデータセンターおよび通信インフラへ直接電力を供給。自社設備への発電供給により証書依存を低減した。

②バーチャルPPA+非化石証書の活用 自家発電で賄えない電力分は、非化石証書を用いたバーチャルPPA(仮想電力購入契約)で再エネ属性を確保。グリーン電力証書の市場調達と組み合わせて100%を達成した。

③省エネ冷却技術の導入

  • 大阪・堺DC:国内初の大規模商用水冷システムを導入し、空冷比でPUE(電力使用効率)を大幅改善。
  • Telehouse Canada(トロント):オンタリオ湖の深層冷水を利用した「深層湖水冷却システム」を実装。廃熱は周辺住民の飲料水加温に転用し、地域エネルギー循環モデルを実現。
  • 渋谷DC:業界パートナーと連携し、高効率電力設備の技術検証を継続実施中。

得られた結果

  • 世界45拠点以上・10カ国以上で再エネ電力使用率100%を達成
  • 深層湖水冷却により冷却エネルギーを大幅削減しつつ廃熱を地域資源として活用
  • auリニューアブルエナジーによる自家発電比率の向上で非化石証書購入コスト低減

他社が参考にすべき点

  • 段階的アプローチ:自家発電→バーチャルPPA→非化石証書という複数手段の組み合わせにより、電力調達コストを最適化しながらRE100を実現するモデルは、大規模施設運営企業に汎用性が高い。
  • 冷却技術の地産地消:地域の水資源を活用した冷却と廃熱利用は、データセンター以外の大型工場・物流拠点でも応用可能。
  • グループ会社を活用した垂直統合:再エネ子会社の設立・活用によりサプライチェーン上流から電力調達を内製化するアプローチは、通信・製造・流通等の大企業グループで参考になる。