実装のポイント
リコーが新ESG戦略で「追加性(Additionality)」を再エネ調達の核心条件に据えた。追加性とは、調達した再エネ資金が新規の再エネ発電所建設に直接つながることを意味する。既存発電所への電力帰属にすぎない「非化石証書」との根本的な違いを明示し、2030年頃に非化石証書がGHGプロトコル上で無効化される前にコーポレートPPAへ移行する戦略的判断だ。
具体的な手順
- 追加性の定義を社内確定: 「新規再エネ建設に資金が流れること」を調達基準として明文化
- 非化石証書の段階的廃止計画: GHGプロトコル改定(2030年頃)に先行して非化石証書依存を低減
- コーポレートPPAの締結: 再エネ発電事業者と長期・固定価格の電力購入契約を締結し、建設資金を供与
- 再エネ比率85%ロードマップ策定: 2030年までに電力の85%を再エネ化する目標を設定
- Scope1〜3の統合管理: 2050年ネットゼロに向けてScope1・2は2030年75%削減、Scope3も対象化
得られた結果
- 2030年目標: 再エネ電力比率85%
- Scope1・2削減目標: 2030年75%削減
- Scope3: 2050年ネットゼロの射程内
- 非化石証書: GHGプロトコル無効化前の先行切り替えで将来リスクを排除
- 戦略上の意味: ESGを競争優位の源泉として位置付け