やったこと
キンコーズ・ジャパン、アイモス(高松市)、JTB高松支店の3社が連携し、従来は肥料化または焼却処分されていた香川県産オリーブの剪定枝を混抄した洋紙「オリーブ混抄洋紙」を開発。地域資源循環プロジェクト「めぐら瀬」の第1弾として商品化した。
具体的な手順・工夫
1. 廃棄バイオマスの価値再定義 香川県は国内オリーブ収穫量の85.9%(2023年:506.5トン)を占める最大産地。栽培管理で毎年発生する剪定枝は、従来は肥料化(メタン発生)または焼却(CO2発生)されていた。これを原料として価値転換した。
2. 素材特性を踏まえた仕様設計 キンコーズが「紙づくりだけでなく、地域課題の整理や素材の特性を踏まえた仕様設計」を担当。オリーブ繊維をパルプに混抄することで地域固有の質感・風合いを持つ用紙を実現した。
3. 役割分担
- キンコーズ:仕様設計・地域課題整理・商品開発全体サポート
- アイモス(印刷会社):技術的な紙製造・印刷対応
- JTB高松支店:地域連携・流通サポート
4. 用途開拓 名刺・パッケージ・地域PRツールなど企業のCSRマテリアルとしての活用を想定。特産品と連動した地域ブランドストーリーを商材に組み込んだ。
得られた結果
- 焼却処分によるCO2排出を削減する地域バイオマス有効活用モデルの確立
- 農業廃棄物を付加価値素材に転換し事業収益化に成功
- 瀬戸内地域の資源循環ブランド「めぐら瀬」の第1弾として展開
他社が参考にすべき点
農産物生産地近郊の企業は、廃棄されている農業バイオマス(剪定枝・もみ殻・搾りかす等)を自社製品の素材として活用することでScope3削減と差別化素材確保を同時に実現できる。印刷業者など素材加工技術を持つ企業が「農業廃棄物の価値化コーディネーター」として地域パートナーシップの核になれる。CSR名刺・環境PR資料など「見て分かるストーリー性」がある用途が事業化への最速ルート。