やったこと
岡山県玉野市のネクストイノベーションが、ハウス型ソーラーシェアリングに取り組んだ事例。農業ハウスの屋根に太陽光パネルとビニール屋根を組み合わせ、農作物の種類に応じて遮光率を変えられる独自構造で、高単価作物の栽培と発電を同時に実現した。
具体的な手順・工夫
- ハウス構造の設計: 屋根を「太陽光パネル+ビニール屋根」のハイブリッド構成にし、作物の光需要に合わせて遮光率を動的に調整できる仕組みを採用
- 高単価作物の選定: 狭小な耕作放棄地でも採算が取れるよう、いちじくと原木椎茸を選定。一般的な米・野菜では面積当たりの収益が低すぎるという判断
- 環境管理の自動化: 自社開発の制御装置でハウス内の温湿度・光量を管理し、出荷時期の前倒し(時期ずらし)や希少な栽培方法で農産物の付加価値を向上
- 農家参入ハードルの低減: 発電事業者がハウスを購入・運営し、農家は月額利用料のみで参入できる仕組みを構築。農家側の初期投資ゼロを実現した
得られた結果
作物の販売収入が売電収入を上回ることに成功。地域平均並みの収穫量を達成しながら高単価販売を実現した。現在は自家消費による購入電力削減や空調設備導入を検討中で、高麗人参・わさびなど新たな高単価作物の栽培も計画している。
他社が参考にすべき点
- ソーラーシェアリングの採算性は作物選定が決定的。市場価格が高く、かつ日陰に強い作物(きのこ類、一部果樹)を軸にすると収益構造が安定する
- 農家の初期投資をゼロにする「発電事業者がハウスを保有・農家は賃借」モデルは農業参入者の裾野を広げる有効な仕組み
- 環境制御の自動化投資により出荷時期の差別化が可能になり、農産物のブランド価値も向上する