実装のポイント
花王が開発したコンクリート強度促進剤は、セメント使用量を減らしても同等の強度を維持できる添加剤だ。セメント製造は世界全体のCO2排出量の7〜8%を占める産業であり、この添加剤を活用することで建設プロジェクトのScope3下流(製品製造段階)の排出を大幅に削減できる。添加剤の原料に回収したCO2を使用している点で、排出削減と排出CO2の再利用を同時に実現する循環型アプローチとなっている。
具体的な手順
- 製品選定: 花王の強度促進剤を既存のコンクリート配合設計に組み込む
- 配合最適化: セメント使用量を削減しても目標強度を達成できる配合比率を試験で確認
- 強度検証: 従来配合と同等の強度・耐久性データを取得してから本施工に適用
- 展開時期: 2026年7〜12月より建設業界向けに本格販売開始予定
得られた結果
花王の発表によれば、この添加剤を適用することでコンクリート製造時のCO2排出量を最大50%削減できる。セメントはコンクリートの主要な排出源であり、使用量を抑えることが直接的に排出削減に直結する。回収CO2を添加剤原料として活用することで、CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)の実用的な展開モデルともなっている。