やったこと

キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)が、全複写機にカーボンオフセットをオプションとして付加し、製品ユーザーが自らCO2排出実質ゼロを選択できるサービスを構築した事例(J-クレジット公式事例)。

具体的な手順・工夫

フェーズ1: 再生複合機での先行実施(2014年度〜)
リユース部品を使用する再生複合機「Refreshedシリーズ」全機種に、ライフサイクル全体のCO2排出量をカーボンオフセット(どんぐり認証取得)を実施。ライフサイクルCO2実質ゼロ製品として差別化。第4回カーボン・オフセット大賞「経済産業大臣賞」を受賞。

フェーズ2: 新規販売全複写機への展開(2015年度〜)
新規販売する全複写機・プロダクションプリンターにカーボンオフセットをオプション付加。ユーザーが購入時にオフセット付きを選択できる仕組みを構築。

温対法報告への活用スキームの構築
カーボンオフセット量のうち、製品使用時のCO2排出量に相当する分を「顧客企業の削減分として権利移転可能」な仕組みを設計。これにより、複合機を購入した企業は自社の温対法・省エネ法報告に活用可能になった。

活用事例:青森県弘前市
Refreshedシリーズ導入後、使用時CO2排出量を同市の削減分として権利移転・省エネ法/温対法報告に活用。行政機関での活用実績として公式事例化。

得られた結果

  • カーボンオフセット量:約9,000t-CO2(2015年度実績)
  • カーボン・オフセット大賞「経済産業大臣賞」受賞による企業評価向上
  • 顧客企業が温対法報告に活用できる仕組みを提供し、製品の付加価値が増大

他社が参考にすべき点

  • 製品のカーボンオフセット化は「選択肢」として提供する:強制でなくオプションにすることで幅広い顧客層に対応できる
  • CFP(カーボンフットプリント)算定がオフセット設計の前提:まずライフサイクル全体のCO2量を把握してからオフセット量を設定する
  • 顧客が温対法報告に使えるスキーム設計が差別化ポイント:単なるオフセットではなく、顧客の削減目標達成に直結する仕組みが法人向け製品の訴求力になる
  • 適用範囲:IT機器・産業設備など使用時排出量が大きい製品カテゴリーで横展開可能