やったこと
アスエネが公開したJ-クレジット解説記事を整理。累計発行量905万t-CO2に達したJ-クレジット制度の構造(7分類・70方法論)、通常型とプログラム型の2形態、入札価格の推移と3社の具体的活用事例を整理した。
具体的な手順・工夫
J-クレジット制度の概要 国が省エネ・再エネ導入や適切な森林管理による削減・吸収量を「クレジット」として認証する制度。2016年より入札販売が実施されており、2023年5月の入札では再エネ由来クレジットが3,246円/tまで上昇(2018年比1,716円→89%増)。
7分類・70方法論の選び方
| 分類 | 方法論数 | 具体例 |
|---|---|---|
| 省エネルギー等 | 42 | ボイラー・空調・照明設備導入 |
| 再生可能エネルギー | 11 | 太陽光・水力・風力発電 |
| 工業プロセス | 5 | カバーガス変更等 |
| 農業 | 6 | バイオ炭農地施用等 |
| 廃棄物 | 3 | バイオ潤滑油使用 |
| 森林 | 3 | 森林経営・植林・再造林 |
取引形態の2種類
- 通常型:1工場・1事業所の削減活動を1プロジェクトとして登録
- プログラム型:複数の削減活動を1プロジェクトに取りまとめ。例:屋根太陽光を工務店や自治体が取りまとめてJ-クレジット申請
3社の活用事例
- ナカバヤシ株式会社:島根県で森林管理に注力する田部グループのJ-VER 1,800t-CO2を購入。地域課題解決と自社CO2オフセットを同時達成。
- 農林中央金庫:全国森林組合連合会と連携し、森林由来J-クレジットの組成〜販売を支援するプラットフォームを2023年設立。民間資金の森林流入を促進。
- 東海ガス株式会社:藤枝市・しずおかFGと協力し「藤枝型森林カーボンクレジット」スキームを構築。年間700万t-CO2のクレジット創出を見込む。
得られた結果
- 再エネ由来クレジット入札価格が5年間で89%上昇し、J-クレジットの経済的魅力が高まっている
- プログラム型の普及により中小企業・個人も参加できるスキームが整備されつつある
他社が参考にすべき点
- 調達方法は目的で選ぶ:自社のCO2削減なら通常型・省エネ系、地域貢献ならば森林J-クレジットを購入する形が有効
- プログラム型は中小企業・自治体が主導できる:個別工場での申請が難しい場合は取りまとめ事業者に相談
- 入札価格は上昇トレンド:早期にポートフォリオに組み込む方がコスト有利