やったこと
ダイキン工業と伊藤忠商事は2026年7月、業務用空調機の「資源循環高度化と再生材の水平利用拡大」を目的とした包括的業務提携契約を締結。回収から製品化までの全工程を一貫管理する体制構築に着手した。
具体的な手順・工夫
1. 対象素材の網羅的設定 鉄・銅・アルミ・レアアース・プラスチック・電子部品・フロン類まで、業務用空調機に含まれる全素材を対象とした。冷媒であるフロン類の適切な回収も組み込んだ。
2. 役割分担によるサプライチェーン設計
- ダイキン:再生材の性能評価・品質保証・工程設計・回収ルート情報提供・製品開発・販売
- 伊藤忠:法認定取得支援・物流網構築・トレーサビリティ体制整備
単一企業では担えなかった「品質評価×物流×法対応」を役割分担で解決した。
3. 段階的な展開計画 まず国内市場で実装し、法認定を取得した後に段階的全国展開へ移行。確立後は海外展開も視野に入れている。
得られた結果
- 複雑な製品構造の業務用空調機に対し、全素材・全工程をカバーする水平リサイクル体制の設計を確立
- 「品質保証付き再生材」として製品化するための評価プロセスの構築に着手
他社が参考にすべき点
複雑な製品の水平リサイクルは、単独企業での体制構築が困難なため「品質保証担当(メーカー)×物流・法対応担当(商社・専門業者)」の分業モデルが有効。特に冷媒(フロン類)の適正回収は法的義務があり、設備設置・撤去業者との連携体制を先に構築することが現実的な入口となる。法認定取得を見据えた段階的拡大計画の設計が事業の持続性を高める。