やったこと

農林水産省が「農産物の環境負荷低減に関する評価・表示ガイドライン」の別冊を2026年7月に発行。農産物のカーボンフットプリント(CFP)算定で使う「簡易算定シート」が、ISO 14040/14044やGHGプロトコルなど6つの国際基準と整合していることを公式に確認・整理した。

具体的な手順・工夫

1. 簡易算定シートの設計 農業者が自分の生産活動のGHG排出量をScope1〜3に分けて計算できる「簡易算定シート」を中核ツールとして整備。機械操作(Scope1)・電力消費(Scope2)・化学肥料・飼料等の調達(Scope3)を分類して算定できる。

2. 国際基準との照合 以下6基準との整合性を4段階分類で整理:

  1. ISO 14040/14044(ライフサイクルアセスメント)→大部分整合
  2. FAO「LEAP」ガイドライン(畜産向け) →整合
  3. 国際酪農連盟(IDF)ガイドライン →整合
  4. GHGプロトコル農業分野指針 →大部分整合
  5. PACTスタンダード(カーボンフットプリント) →概ね整合
  6. SSBJ気候関連開示基準 →対応可

3. 差異点の明示 飼料添加物・土地利用変化については対象範囲に国際基準との差異があることを明示。

得られた結果

  • 農水省ガイドラインが6つの国際基準との整合性を持つことが公式に確認された
  • 農業者・農協・食品企業が共通ツールでGHG算定できる基盤が整備された
  • SSBJ開示基準への対応コンテンツとしても活用可能な設計を確認

他社が参考にすべき点

食品・農業サプライチェーンにおけるScope3削減では、農業者が使える標準ツール(農水省簡易算定シート)を起点に、ISO整合性を根拠として国際バイヤーへの証拠提示ができる。農協・食品メーカーが同一ツールを使ってサプライチェーン全体のGHGを一括管理する体制構築が推奨される。2027年SSBJ義務化を見据えた農業サプライヤーへのGHG情報収集の標準ツールとしても活用できる。