研究の概要
欧州における電気自動車(EV)充電インフラの整備計画と電力系統のエネルギーシステム計画を統合的に最適化した研究。スマート充電(V1G:一方向制御充電)と双方向充電(V2G:Vehicle-to-Grid)の大規模展開に向けた、充電インフラとエネルギーシステムの協調計画手法を構築し、最適展開シナリオを定量評価した。
主な発見・成果
- スマート充電(V1G)だけで、コスト削減とインフラ投資の効率化に関して最大の恩恵をもたらすことを示した
- V2G(双方向充電)は特に太陽光発電(PV)が主体のシステムにおいて大幅な追加便益を提供する
- 充電インフラの空間的配置と容量設計を電力系統の将来計画と同時に最適化することで、個別最適化より大幅にコストが低下
- V2Gの価値は系統内の太陽光比率と強く相関しており、PV導入が進むほどV2Gの系統調整機能が重要になる
実務への応用
EV普及が進む日本での充電インフラ整備においても、「どこに・どれだけの充電器を設置するか」を電力系統計画と切り離して行うことは非効率。特に太陽光発電の導入が進む地域では、V2G対応充電器の優先導入が系統コストの削減に有効。自動車メーカー・充電インフラ事業者・電力会社の三者が協調した計画立案の重要性を示しており、系統接続協議や長期契約設計への示唆がある。