やったこと
三井物産・RM Toselow・米PureCycle Technologies社の3社は2026年7月15日、PureCycleの溶解リサイクル技術で製造した再生ポリプロピレン(PP)樹脂「PureFive」を日本の軟包装市場に導入する協働を発表した。二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)フィルムおよびPPシーラントフィルムへの活用を目指す。
具体的な手順・工夫
溶解リサイクル技術の特徴:
- 従来のメカニカルリサイクルと異なり、PP廃プラスチックを溶解工程で高度精製し、バージン樹脂に近い品質の再生PPを製造
- 着色剤・添加剤・汚染物質を除去できるため、食品包装等の高品質用途への採用が可能
- 使用済みPP廃材が原料となり、化石資源由来バージン樹脂の代替に
導入プロセス:
- 三井物産が橋渡し役:米国PureCycleと日本の変換業者・ブランドオーナーとのマッチング
- 輸入規制への対応:PureFive樹脂の日本輸入に関する法規制対応を確認後に本格出荷開始
- 用途開発:BOPPフィルムおよびPPシーラントフィルムへの加工適性評価(変換業者と共同)
- 2027年商業契約締結を目標にパイロット展開中
対象サプライチェーン:
- PP廃材(廃プラ)→ PureCycle精製 → PureFive樹脂 → 日本の軟包装変換業者 → 食品・消費財メーカー(ブランドオーナー)
得られた結果(目標段階)
- 2027年商業規模での正式契約締結が目標
- 食品包装等の高品質用途での再生PP使用が実現すれば、軟包装プラスチックの循環率向上に貢献
- 使用済みPP → 高品質再生品 → 再び包装材へのクローズドループ実現
他社が参考にすべき点
- 食品・消費財ブランドオーナー(スーパーのプライベートブランド等)は、Scope3下流の包装材廃棄排出削減に直結する手法として注目。
- **軟包装コンバーター(変換業者)**は再生PP受け入れ設備の適性評価を今から始めることで2027年商業化に乗り遅れない。
- 溶解リサイクル品は食品衛生規制との整合確認が必須(MHLW・FDA等)。輸入前の規制調査フェーズを設けることが重要。
- 三井物産のような商社をハブにした「技術保有者(米国)×日本の加工業者×ブランドオーナー」の3者連携スキームはサプライチェーン脱炭素の典型的なアーキテクチャ。