実装のポイント
東京ガス・東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)・ヤンマーエネルギーシステムの3社が2026年7月に発表した実証試験は、新設設備なしで既存コージェネに水素を混焼させるというアプローチの実現可能性を検証したものだ。
対象設備は都市ガス仕様のコージェネレーションシステム「EP370G」。既設設備への水素混焼は、設備改修コストと安全設計の両面でハードルが高いとされてきたが、今回の実証では実際の稼働環境での検証が行われた。
具体的な手順
- 設備選定: 既設の都市ガス仕様コージェネ(EP370G)を選定し、水素混焼対応の改修要件を確認
- 混焼比率の設計: 水素混焼率の安全範囲を決定し、都市ガスとのブレンド供給システムを構築
- 性能比較試験: 水素混焼時と都市ガス専焼時の発電効率・熱効率・排気特性を比較計測
- フォールバック検証: 水素供給停止時に都市ガス専焼へ切り替えて運転継続できるかを確認
- 運用性評価: オペレーターの操作手順・監視体制・保守要件を都市ガス専焼時と比較
得られた結果
- 都市ガス専焼時の運用性・環境性能を維持したまま水素混焼が可能であることを確認
- 水素供給停止時も運転継続したまま都市ガス専焼へ切り替え可能であることを検証
- 既設の都市ガス仕様コージェネを大規模改修せずに水素対応できる可能性を示した
今回の知見は「個別ニーズに対応した既設設備の水素活用」モデルとして展開される見通しで、工場・ビル・病院等の分散型エネルギー設備の水素化に向けた実装ガイドとなる。