やったこと
長野県南牧村の野辺山農業ソーラーは、太陽光発電と農業(ほうれん草栽培)を組み合わせたソーラーシェアリングを実施した。太陽光事業者が11億円の設備投資を全額負担し、農業法人はゼロ初期投資で高品質な農産物生産と施設整備を実現した。
具体的な手順・工夫
- 設備構成:太陽光パネルの下に55棟の雨よけハウスを設置
- 散乱光フィルムの活用:直射日光を拡散し、パネル陰でも農地全面に均一な照度を確保
- 品種選定:遮光に適したほうれん草品種を選択
- 土壌管理:土壌分析に基づいた土壌改良を先行実施
- 資金スキーム:太陽光事業者が11億円(土地造成・55棟雨よけハウス・井戸掘削・排水設備)を全額負担
- 農業法人は初期投資ゼロで参加、太陽光収益が耕作放棄地の農地整備費に充当される
得られた結果
- 収量は地域平均の80%以上を維持
- 強日射・雨から保護された品質で「通常市場価格を超える売価」を実現
- 耕作放棄地の農地インフラ整備が太陽光収益で実現
- ほうれん草の商品価値(葉の質)向上による収益改善
他社が参考にすべき点
農業法人にとっての最大の参入障壁(初期投資11億円)を太陽光事業者が負担するスキームが肝。散乱光フィルムによるパネル陰の均一照度確保は葉物野菜ソーラーシェアリングの技術的課題を解決する具体的な手法。耕作放棄地を「ゼロ農家負担」で農業再開できる事業モデルとして中山間地の農業法人・農協に横展開しやすい。