実装のポイント

パシフィックコンサルタンツは、遊水地(菱池遊水地・愛知県額田郡)の法面において、「ペロブスカイト太陽電池モジュールと法面ブロックを一体化し、配線をブロック内部に収納する独自構造」の実証実験を完了した。従来の結晶シリコン型太陽電池では設置困難な急傾斜・大水位変動の堤防法面に適合する設置形態として開発され、設備の安全性と維持管理性を両立した設計が特徴だ。

具体的な手順

実証実験の実装・評価フロー:

  1. 設計: 法面ブロックとモジュールを一体化した専用ユニット設計(配線はブロック内部に隠蔽)
  2. 材料選択: 低炭素コンクリートを法面ブロック材料に採用(製造段階のCO2も削減)
  3. 設置: 遊水地法面に一体型ユニットを設置(急傾斜・水位変動環境)
  4. 評価: 猛暑日52日を含む過酷気象条件下での発電状況・劣化状況・周辺植生を継続モニタリング
  5. シミュレーション照合: 事前予測と実測データを比較して発電性能を確認

得られた結果

実証実験の主要成果:

  • 発電性能: 「事前のシミュレーションと同等の結果」を確認(安定した発電状況)
  • 耐候性: 猛暑日52日を経ても「顕著な劣化は確認されず」、モジュール表面への汚れ付着はあるが漏電・破損ゼロ
  • 防草効果: モジュール設置箇所では周辺と比較して「雑草の繁茂が抑制」され、除草作業の低減・維持管理コスト削減の可能性を実証
  • 今後の展開: 堤防以外の農地・公共施設法面への展開、ダム貯水池等の水上設置へと検討が進む