概要
SBTi(Science Based Targets initiative)は2026年8月13日、義務的5年レビューガイドラインと「コミットメント・目標ステータス文書」の改訂版を公表した。過去にレビューを完了した企業からのフィードバックを反映し、プロセスの明確化・透明性向上・実務支援強化を目指す内容となっている。
実装ステップ
1. 自社のトリガー日付を確認する トリガー日付は目標公表日の月末から5年後に設定される。SBTiから直接通知が届くが、自社で確認しておくことが重要。
2. 提出タイムラインを把握する
- トリガー日付から6ヶ月以内:レビューフォームを提出
- 12ヶ月以内:改訂目標の検証提出
3. 目標の現状評価を実施する 現行の目標がSBTi要件を引き続き満たすかを確認。要件を満たしていれば目標改訂は不要。
4. 必要に応じて延長を申請する
- Corporate Net-Zero Standard V2.0または新セクター標準への移行を予定している場合、延長申請が可能
- Scope 3目標についても別途延長申請が認められる
5. Scope 1・2を進めながらScope 3を調整する 延長期間中もScope 1・2の削減は継続し、Scope 3は新しいアプローチへの移行準備を進める。
使うツール・標準
- SBTi Target Dashboard(毎週木曜更新):自社のステータスをリアルタイムで確認
- Corporate Net-Zero Standard V2.0:新たな実装経路オプションを提供
- 改訂コミットメント・目標ステータス文書:旧コミットメントコンプライアンスポリシーの後継
成功のポイント
- 早期確認が鍵:2026年末までにレビューが必要な企業は今すぐ確認を。大多数の企業には即時対応は不要
- 延長は事前申請:標準移行に必要な延長は「準備が整っている企業」を対象に個別審査で承認される
- 透明性の強化:新たな3カテゴリ構造(目標設定コミットメント・コミットメント解除・検証済み目標)により、外部からの進捗可視性が向上
日本企業への適用
日本はアジア最大のSBTi認定企業数を誇る(2,500社以上)。改訂ガイドラインにより手続きが簡素化されたため、2020〜2021年頃に目標設定した企業は2025〜2026年がトリガー年となっている。サプライチェーン全体でのScope 3開示が進む中、日本企業はサプライヤー向けのSBTi普及支援においてもこの更新内容を活用できる。
