概要

SBTiは2026年8月、複数の次世代セクター標準の開発に向けた公開意見募集(パブリックコンサルテーション)を同時進行で実施中だ。企業・業界団体・研究者が参加できる機会で、特に高排出セクターのGHG削減経路に実績データを反映させる貴重なタイミングとなっている。

実装ステップ

1. 高排出セクター・エビデンス収集(締切:2026年9月11日)

  • 対象:アルミニウム・航空・鉄鋼等の炭素集約型産業
  • 内容:実際の操業データ・削減実績・実装上の障壁に関するオンライン調査
  • 参加方法:SBTiウェブサイトの「Take part」セクションからアクセス

2. 電力セクター・ネットゼロ標準(第2回)(締切:2026年9月7日)

  • 対象:電力会社・電力事業者
  • 内容:標準草案とターゲット設定ツールへのフィードバック
  • 参加方法:SurveyMonkeyリンクから意見提出

3. 農林業(FLAG)標準 バージョン2

  • バーチャルセッション参加意思表明締切:2026年9月8日
  • エビデンス収集締切:2026年10月8日
  • 対象:農業・林業・食品関連セクターのステークホルダー

使うツール・標準

  • SBTi FLAG Standard V2(開発中):農林業・土地利用変化関連の企業向けターゲット設定基準
  • SBTi Power Sector NZS(開発中):再エネ発電事業者・電力会社向けネットゼロ標準
  • 高排出セクター向け実践ガイド(予定):現場データに基づく実施可能な目標設定手順書

成功のポイント

  • コンサルテーションへの参加は無償。自社の操業データや削減実績を提出することで、業界全体の標準形成に直接貢献できる
  • SBTiは「野心設定者から変革パートナーへ」のシフトを標榜しており、実装可能性を重視した実務データが求められている
  • 各締切は2〜8週間後に集中しているため、サステナビリティ担当・技術部門・購買部門で横断的に対応体制を組む必要がある

日本企業への適用

日本の製造業(鉄鋼・アルミ)や電力会社はSBTi認定企業数が多く、次世代標準の策定に参加するポジションにある。国際的な標準形成プロセスに実績データを提供することで、日本の操業環境(電力グリッド構成・需要特性)を反映した目標設定経路の確立に貢献できる。