研究の概要
次世代蓄電池として期待される全固体電池(ASSBs)において、固体電解質の電子伝導性が引き起こす「物理的自己放電」のメカニズムを解明した研究。従来、固体電解質は電子的絶縁体として扱われてきたが、実際には無視できない電子伝導性があり、これが充電後の容量損失に直結することを明らかにした。Nature Energy掲載(2026年8月)。
主な発見・成果
- 固体電解質の「無視できない電子伝導性」が全固体電池の実質的な自己放電を引き起こす
- この自己放電メカニズムは従来の電気化学的副反応とは独立した「物理的」現象
- サイクル寿命と長期保存性能の評価において、電子伝導性を必ず考慮する必要がある
- 材料選択・電解質設計の新たな評価基準として電子伝導率の最小化が重要
実務への応用
EV・定置型蓄電(BESS)向け全固体電池の事業評価において、カタログスペックのサイクル数・容量維持率だけでなく、自己放電率(特に高温保管時)の詳細データを要求すべき。全固体電池の調達・技術デューデリジェンスで、固体電解質の電子伝導性に関する検証データを確認することが重要な評価項目となる。
