実装のポイント

千代田化工建設を含む8社コンソーシアム(代表:H2ほっかいどう)が、北海道の豊富な再生可能エネルギーで製造した水素を「水素化マグネシウム(MgH2)」の形で固体貯蔵・輸送するサプライチェーン構築の可能性調査をNEDOに採択された。MgH2は常温・常圧の固体で水素を保持できるため、高圧タンクや極低温設備が不要な水素キャリアとして注目される。

具体的な手順(技術コンセプト)

①水素製造フェーズ

  • 北海道の風力・水力等の再エネで水を電解→グリーン水素(H2)を製造

②水素化フェーズ

  • Mg粉末とH2を反応容器内で合成しMgH2(固体)を生成
  • 反応式: Mg + H2 → MgH2(200〜300℃で反応・発熱反応)

③輸送フェーズ

  • 固体MgH2を通常の粉体コンテナで輸送(高圧タンク・冷却不要)
  • 水素密度: MgH2は重量比7.6%の高密度水素キャリア

④水素放出フェーズ

  • 利用地でMgH2を加熱(>300℃)して水素を放出
  • 反応式: MgH2 → Mg + H2(吸熱反応)

⑤マグネシウム再活用

  • 水素放出後のMgを低炭素プロセス(溶融塩電解)で再製造し循環利用
  • Mg製造の脱炭素化が本システムの技術的差別化要素

得られた結果(調査フェーズ・2026年度)

  • NEDOの水素社会モデル構築事業に採択(2026年度調査フェーズ)
  • 道内再エネ由来グリーン水素+国産低炭素Mgの一体的サプライチェーンの実現可能性を精査中
  • 液化水素・アンモニア変換との競争優位性をコスト・エネルギー効率の両面で分析予定
  • 2026年度末の調査結果が技術・事業性評価の基礎データとなる見込み