実装のポイント
東京大学先端科学技術研究センター、ARMテクノロジーズ、アイシンの3者が共同開発した「水素吸蔵合金スラリー輸送技術」が実証に成功した。水素を常温・常圧の液体状態で安全に輸送できるため、高圧タンクや極低温設備が不要になる点が最大の特徴。
従来の課題:
- 高圧輸送:圧縮容器の破損リスク
- 液化輸送:極低温化(−253℃)の高コスト
- アンモニア変換:再変換時のエネルギーロス
具体的な手順
- グリーン水素生成:相模原市の太陽光パネルで発電し、水を電気分解してグリーン水素を製造
- スラリーへの吸蔵:製造した水素を「水素吸蔵合金粉末を液体に分散させたスラリー」に吸着・固定化
- 常温・常圧での輸送:スラリー状態のまま公共交通機関(電車)で東京大学駒場キャンパスまで安全に搬送
- 水素放出:目的地でスラリーから水素を取り出して利用
得られた結果
- 相模原市→東大駒場キャンパス間の実輸送を公共交通機関で実現
- 高圧タンク・液化設備なしで安全に輸送できることを実証
- 河野龍興教授は「再生可能エネルギーの余剰電力を蓄電・配送するインフラとして活用できる」と指摘
- 災害時の電力確保などへの応用も視野に入れる
- 商用化ターゲット:2031年
