やったこと
JFEエンジニアリングは2026年8月26日、日本国内で製造した初の洋上風力発電用モノパイル(単杭式基礎)の製造を完了した。製造拠点は2024年3月に完成した鹿島モノパイル製造工場(茨城県神栖市)で、日本唯一のモノパイル専用製造施設となっている。
具体的な手順・工夫
製造したモノパイルのスペック:
- 最大直径:約11メートル
- 全長:約80メートル
- 重量:約2,000トン
製造プロセスの特徴:
- 原材料にJFEスチール製の風力発電用厚板「J-TerraPlate」を使用
- 既存の大型鉄構造物の加工・溶接技術を流用することで溶接工程を大幅に削減
- 大型の鋼板をロール成形して円筒に加工し、円筒を縦継ぎ溶接で連結して80mの柱状に仕上げ
- 完成品は秋田県(男鹿市・潟上市・秋田市)沖洋上風力発電事業向けに出荷
納入先プロジェクトのコンソーシアム:
- JERA Nex bp Japan
- 電源開発(J-POWER)
- 東北電力
- 伊藤忠商事
得られた結果
- 国内初のモノパイル製造に成功し、輸入依存からの脱却へ第一歩
- JFEスチールの国産厚板と組み合わせた「完全国産サプライチェーン」の実証
- 溶接工程の削減による製造コスト・リードタイム改善の可能性を確認
他社が参考にすべき点
洋上風力向けモノパイルはこれまで欧州(デンマーク・オランダ等)からの輸入に依存していた。JFEエンジニアリングの工場稼働により、国内調達が可能になる。洋上風力事業者・開発コンソーシアムの担当者は、今後の入札・調達計画に国産モノパイルを選択肢として組み込めるようになった。また「既存の大型構造物技術を転用する」アプローチは、橋梁・プラント建設等の企業が洋上風力サプライチェーンに参入する際のモデルケースとなる。
