背景と概要
Absolute Climateが、炭素回収・貯留(CCS)装置を搭載した天然ガス火力発電所向けの初めてのEAC(Environmental Attribute Certificate)方法論を公開し、45日間のパブリックコンサルテーション(2026年11月13日締切)を開始した。EACは低炭素電力の属性を物理的な電力供給から切り離して証書化する仕組みで、CCS付きガス発電の排出削減量を透明なGHG会計基準で定量化する。企業の24時間365日クリーン電力調達(CF24)ニーズにも対応する。
実装ステップ
- 方法論の精読・社内整合: Absolute Climateの公開方法論文書を読み、自社の電力調達ポリシーおよびGHG会計基準との整合性を確認する
- パブリックコメント提出: 技術・科学・調達各部門の視点からフィードバックを提出し、方法論の実務適用性向上に貢献する
- EACサプライヤーとの対話: CCS付きガス発電事業者とオフテイク契約交渉を開始し、EACの追加性・永続性要件を確認する
- GHG会計処理の設計: 購入EACをScope2(マーケット基準)またはScope3カテゴリ3にどう計上するかを決定する
- CF24対応の検討: 時間帯一致型の24/7 CFEポートフォリオにCCS由来EACを組み込む場合の整合要件を精査する
使うツール・標準
- EAC方法論(Absolute Climate、公開コンサルテーション中)
- GHGプロトコル Scope 2ガイダンス(マーケット基準)
- RE100 テクニカルクライテリア
- 24/7 Carbon-free Energy Compact
成功のポイント
- 方法論確定前にパブリックコメントへ参加することで、自社に有利な実務要件を反映できる
- CCS設備の「エネルギーペナルティ」の会計処理が方法論の核心であり、この部分を精査する
日本企業への適用
日本では火力発電のアンモニア混焼・CCUS導入が国のGX推進戦略の中核に位置づけられており、EACのGHG会計標準化は日本の電力会社・重工メーカー・大口需要家に直接影響する。Absolute Climateの方法論確定後に即座に適用できる体制を整えることを推奨する。
