実装のポイント

GHGプロトコルの新フレームワーク「行動と市場手段(AMI)」は、従来の単一のScope 1〜3インベントリに代わり、目的別に分離した4つのステートメントを導入する。2026年6月15日まで意見募集中(Phase 1白書)。

具体的な手順

Statement 1(物理的GHGインベントリ) 従来のScope 1〜3算定(位置ベース)を継続。自社の実際の排出量をそのまま記録する基盤データ。

Statement 2(市場ベースGHGインベントリ) Scope 2の市場メカニズム手法をScope 1・3にも拡張。グリーンスチール証書・SAF・バイオガスなど「低炭素素材・燃料証書」をチェーン・オブ・カストディモデルで組み込む。サプライヤー固有排出係数を使用し平均値から脱却。

Statement 3(GHGインパクトステートメント) プロジェクト・投資・製品の介入効果を結果ベースで算定。回避・削減・除去の排出量を独立計上。計算式:再エネ導入回避排出量=当該年度取引量×地域限界排出係数(MWh×限界排出原単位)。製品ライフサイクルでの下流削減効果もここに分離記載。

Statement 4(非GHG指標) カーボン強度・低炭素製品売上比率・持続可能素材調達比率・気候投資額など脱炭素の先行指標を報告。

分類判断の基準

  • 物理的トレーサビリティあり → Statement 1
  • 契約ベースの主張 → Statement 2
  • 限界影響(介入がなければどうだったか) → Statement 3

得られた結果

2028年に最終基準策定予定、2030年頃から本格実装。Phase 2(2026〜2027年)でSBTi・CDP連携の詳細を策定。現在のパブリックコメント期間中(6月15日締切)に国内企業が意見を提出することで、グリーンスチール・再エネ属性証書・製品使用段階削減の扱いに関する国内実態を反映させることができる。