やったこと
物流大手DPワールドが2026年6月に発表した「EcoRoute」は、サプライチェーン全体の脱炭素化を一括支援する低炭素物流ソリューションだ。「ネットワーク設計の最適化・低炭素物流の実装・排出量の測定・戦略パートナーとの連携」という4要素を統合的に提供する。
具体的な手順・工夫
EcoRouteの設計は3段階で構成される。①測定:ISO14083基準に準拠した排出量算定ツールで輸送由来CO₂を可視化。②最適化:コスト・輸送速度・排出量を同時考慮したサプライチェーン最適化エンジンで輸送計画を再設計。③削減実装:モーダルシフト(輸送手段変更)・代替燃料活用・電動輸送・低炭素倉庫の具体的な切り替え支援。さらにカーボンインセッティング・プログラム(バリューチェーン内での排出削減投資)との連携で、算定から実行まで一貫している。
得られた結果
実績は2件確認されている。アフリカでは物流管制システム導入により、輸送量45%増加に対して車両数増加をわずか5%に抑え、車両稼働率88%を達成。インド・チェンナイ―コルカタ間では鉄道+沿岸輸送への複合モーダルシフトにより、輸送由来排出量を78%削減しつつコスト低減と輸送信頼性の向上を両立した。英国では2025年に25万7,000TEU超の貨物に対して9,400トン超の認証済みCO₂インセットを創出している。
他社が参考にすべき点
Scope3削減(カテゴリ4: 輸送・流通)に取り組む製造業・小売業・FMCG企業に直接活用できる。自社のキャリア選定基準にISO14083準拠の排出量データを組み込む際の外部パートナーとして検討余地がある。特にモーダルシフト(海上・鉄道への切り替え)の実現可能性評価から始めるアプローチが再現性が高い。