やったこと

資源エネルギー庁が第110回調達価格等算定委員会(2026年1月)に提出した資料を精読し、2026-2027年度の太陽光発電FIT/FIP制度の価格水準と制度変化の要点を整理した。

具体的な手順・工夫

2026年度調達価格・基準価格の水準(主要区分)

区分2026年度備考
住宅用(10kW未満)FIT16円/kWh初期投資支援スキームあり
事業用地上(250kW以上)入札制 9.35円/9.28円(FIT/FIP)大規模は入札が継続
事業用地上(50kW以上250kW未満)9.5円(FIT)
事業用屋根設置(50kW以上)10円程度屋根設置は入札免除
事業用(10kW以上50kW未満)地域活用要件あり

初期投資支援スキームの導入(2025年度下期以降)

  • 事業用太陽光(屋根設置):19円(~5年)→ 8.3円(6~20年)の段階型
  • 住宅用太陽光:24円(~4年)→ 8.3円(5~10年)の段階型
  • 国民負担を中立に保ちながら早期投資回収を促す仕組み

2027年度以降の方向性

  • 大規模事業用太陽光は卸電力市場価格を下回る入札落札が増加しており、FIT/FIPに依らない自立化を加速
  • FIP制度への移行対象を順次拡大(大規模は2027年度以降FIPのみの方向)
  • 電源別の自立化ロードマップ: 太陽光・陸上風力(コストダウン進展)→ 中小水力・地熱(緩やかな低減)→ 洋上風力(産業基盤構築段階)→ バイオマス(自立化課題大)

入札制度の見直し 入札参加件数が減少傾向にある中、入札継続か一律価格設定かを審議。直近の入札では市場価格を大幅に下回る価格での落札も発生しており、PPA等による非FIT/FIP案件が増加している。

得られた結果

太陽光発電は自立化が着実に進んでいる電源として位置付けられており、2027年度以降は大規模案件を中心にFIPへの完全移行が見込まれる。一方、屋根設置は入札免除継続・初期投資支援スキームで中小規模の普及を後押しする方向。

他社が参考にすべき点

  • コーポレートPPAを検討する企業にとって重要な背景情報。調達価格が市場価格を下回ったことで、売電者側もPPA単価設定の根拠が変化している。
  • 屋根設置太陽光(10kW以上)は入札免除で調達価格が安定。中規模工場・倉庫の屋根PPAはオンサイトPPA検討の好機。
  • 初期投資支援スキームの開始で初年度収益が改善。事業採算性の改善が見込まれ、PPA事業者との交渉において材料になる。