やったこと

世界最大のEVバッテリーメーカー・CATL(中国)が2025年にScope1・2でのカーボンニュートラルを達成した。世界全20カ所のバッテリー工場でゼロカーボン認証を取得するとともに、2027年からは取引サプライヤー全社へのGHG排出データ開示を義務化することを発表した。日本の自動車部品メーカー・素材メーカー等CATLサプライヤーへの直接的な影響がある事例だ。

具体的な手順・工夫

CATL炭素チェーン管理システム(CCMS)の独自開発 2022年に独自のGHG管理システム「CCMS(Carbon Chain Management System)」を開発・導入した。1,000件以上の製品・原材料モデルの排出データをリアルタイムで監視するプラットフォームとして構築されており、全工場・全製品ラインのCO2排出をデジタル統合管理する。これにより「どの工程でどれだけ排出されているか」の可視化を実現した。

20工場のゼロカーボン認証取得プロセス 世界各地に展開する全20カ所のバッテリー工場に対し、段階的にゼロカーボン認証を取得するプロセスを実施。CCMSによる排出の可視化→削減施策の実装→第三者認証取得というサイクルを繰り返した。

サプライヤーへのGHG開示義務化(2027年〜) 2027年から全取引サプライヤーに対してGHG排出データの開示を義務化する方針を発表。調達先全体のScope3排出量を制度的に把握する仕組みを整備する。

得られた結果

  • Scope1+2でのカーボンニュートラル達成(2025年)
  • 世界20カ所の全工場でゼロカーボン認証取得
  • 1,000件超の排出データをCCMSで一元管理
  • 2027年からのサプライヤーGHG開示義務化を予告

他社が参考にすべき点

日本の自動車部品メーカー・素材メーカーなどCATLサプライヤーは、2027年に向けてGHG排出データの整備・開示体制の構築が急務。CATL型のCCMSのような「原材料・製品ラインごとの排出データを1,000件規模でデジタル管理するシステム」は、大手製造業のScope3管理体制のベンチマークになりうる。