やったこと
ESGジャーナル Japanが、CDPと日本のSSBJ基準の対応関係を整理した対応表(ダウンロード可能)を公開。両制度に共通するデータ項目を整理し、重複対応を効率化する実務手順を示した。
具体的な手順・工夫
5テーマ別の共通管理項目
- ガバナンス:取締役会による監督・経営者の役割 → CDP・SSBJ双方で必要な体制証跡を一元管理
- リスク・機会:特定されたリスク機会と事業・財務への影響 → 両基準で求められる記述内容を共用
- GHG排出量:Scope 1/2/3の算定方法と測定境界 → 算定ロジックを一本化し、両制度の出力を分岐させる
- 移行計画:脱炭素目標達成に向けた具体的行動・施策 → 同一移行計画書から双方の形式に変換
- 目標・進捗:削減目標とネットゼロコミットメントの進捗追跡
実務整備ステップ
- 共通データの根拠ソース(算定システム・議事録・測定データ)を1箇所に集約する
- 各データ項目がCDPのどの設問・SSBJのどの項番に対応するかを対応表でマッピングする
- 開示タイミング・粒度の差異を別表で管理し、制度ごとの差異のみ個別対応する
注意点 完全な一本化は難しく、「共通して利用するデータとその根拠を追える状態」を目標にして差分管理を明確化することが現実的アプローチ。
得られた結果
CDP+SSBJ双方に対応している企業担当者は、「同じデータを2つのフォーマットで整える」重複作業を大幅に削減できる。特にScope 3算定とガバナンス証跡は両制度で内容がほぼ共通。
他社が参考にすべき点
- 2027年3月期からSSBJ開示義務化が始まる企業は、CDP回答で既に整備した情報資産の棚卸しから準備開始すると期間を大幅に短縮できる
- Scope 2算定方法論(マーケット基準・ロケーション基準)の選択は両制度で影響するため、早期に統一方針を決定すべき
