やったこと

EUの包装・包装廃棄物規則(PPWR: Packaging and Packaging Waste Regulation)が2026年8月12日から一般適用開始となった。EU域内で包装材を流通させる全事業者(輸入者・製造者含む)に対して具体的な実務対応が求められる。

具体的な手順・工夫

対応1:有害物質の使用制限への適合 食品接触包装を含む全包装材でPFAS(有機フッ素化合物)などの特定有害物質の使用を制限。現行サプライヤーの材料証明書(SDS)を精査し、EU規制物質リストと照合する。

対応2:EU適合宣言書(DoC)の作成・保管 製造事業者・輸入事業者は、使用する各包装材がPPWRに適合していることを証明するDoC(Declaration of Conformity)を作成し保管する義務がある。DoCには材料組成・試験結果等の根拠を付属させる。

対応3:技術文書の整備 DoCの根拠となる技術文書(材料証明・試験成績書・成分分析等)を整備し、EU当局の求めに応じて提示できる体制を構築する。

対応4:包装への表示義務 包装材に識別情報(素材種別マーク等)・事業者情報を表示する。特にプラスチック包装については識別コードを明記する。

対応5:2030年以降への準備 2030年以降、プラスチック包装のリサイクル材最低含有率が段階的に義務化される。今から材料調達先の多様化と再生材対応をサプライヤーに要請し始めることが重要。

得られた結果

8月12日以降、DoC未保持・表示不備の包装材はEU域内での流通が不可能になるリスクがある。

他社が参考にすべき点

食品・化粧品・電子部品など輸出実績のある中小企業は、EU取引先経由で対応要求が来る前に自社でDoCテンプレートを整備しておくことが重要。