やったこと

フランスのガラス大手サンゴバン(Saint-Gobain)と日本のAGCは2026年8月6日、スペインの板ガラス製造拠点に大型ハイブリッド電気炉を共同展開すると発表した。建設は2027年1月に着工し、2027年後半の本格稼働を目指す。

具体的な手順・工夫

両社はチェコのAGCバレフカ工場でVOLTAプロジェクトとして2025年2月からパイロットラインを稼働させ、技術を検証済み。本展開では溶融工程のうち50%を電化し、残り50%は天然ガス燃焼に切り替える構成を採用。電化率は最大75%まで高めることが可能な設計とした。電化比率を段階的に引き上げることで、設備リスクと脱炭素目標のバランスを取りながら移行する戦略を採っている。

得られた結果

目標とするGHG排出削減量は前比50%。パイロット段階(VOLTA)での実証により技術的な実現可能性を確認済みで、商業規模への展開にめどを立てた。

他社が参考にすべき点

板ガラス・フロートガラス業界では高温連続溶融炉の電化が最大の課題。完全電化ではなくハイブリッド構成(電化50%+天然ガス50%)から始め、パイロット実証を経てから商業規模に移行する段階的アプローチは、重工業の脱炭素化で実用的な参照モデルになる。複数企業(2社)の共同開発により技術リスクを分散している点も注目に値する。