やったこと

greenoteが2026年8月30日に公開した「GHGプロトコル改定の最新状況|スケジュール延長と主な論点(Scope2・3)をわかりやすく解説」で、2026年7月29日に発表された改定スケジュールの再延長(最終公表が2028年第4四半期へ)とGHGプロトコル×ISOの単一統合基準化方針を整理した。

具体的な手順・工夫

改定対象の4領域

  • ①コーポレート基準(2004年版の全面見直し)
  • ②Scope2ガイダンス(2015年版・電力間接排出の算定)
  • ③Scope3基準(サプライチェーン全体の排出)
  • ④アクションと市場性商品(クレジット・証書の扱い)

スケジュールの改定(2026年7月29日発表)

  • 第1回パブコメ:2025年10月〜2026年1月実施・結果2026年7月29日公表
  • 第2回統合パブコメ:2027年第2四半期予定
  • 最終公表:2028年第4四半期(当初想定から約1年延長)
  • 発効・段階適用時期:未定

最大の新方針:GHGプロトコル×ISO統合

  • 企業向け基準(GHGプロトコル)とISO 14064-1を「単一の共同標準」に統合
  • 「GHGプロトコルとISOのどちらに合わせるか」という実務上の二重対応悩みが解消へ
  • 2026年からISO専門家が作業部会(TWG)に参加し国際整合を加速

Scope2の主要論点:時間単位マッチング

  • 現行:年間ベースでREC/環境価値証書を購買した電力と「マッチング」
  • 改定検討方向:24時間単位の時刻帯マッチング(EAC)への移行
  • 実務影響:証書の調達タイミングと実際の電力使用時刻帯の一致が求められる可能性
  • 賛否が大きく割れたため複数の報告アプローチを並行検討中

Scope3・コーポレート基準の論点

  • 上流・下流排出の算定方法の標準化と比較可能性の向上
  • 財務会計との整合を含む報告フレームワークの再設計

得られた結果

2026年7月29日の発表により、2028年の最終版確定まで現行基準が引き続き有効であることが明確化。ISOとの統合方針が正式確定したため、GHGプロトコルとISO 14064-1の二重対応は将来的に解消される見通し。

他社が参考にすべき点

  • 2028年の最終版を待たず現行基準で算定精度向上を今から進める(精度は早いほど有利)
  • ISO統合を見越し、ISO 14064-1準拠の社内体制と重複しないよう設計しておく
  • Scope2証書戦略:時間単位マッチング移行前提でEAC調達・電力契約の柔軟性を確保する
  • SBTiは独自に改定動向を反映するためSBTiガイダンス更新も並行してウォッチする