実装のポイント

マツダと日本通運が2026年5月から開始したバイオディーゼル燃料(HVO混合)を使用した完成車輸送トレーラーの実証走行は、既存のディーゼルトレーラーへの燃料代替という実装しやすい脱炭素手法を検証している。特別な設備改造なしに、燃料をHVO混合に切り替えるだけで対応できる点が実用上のメリットである。

具体的な手順・実証設計

燃料仕様

  • HVO(Hydrotreated Vegetable Oil:水素化植物油)を51%含有したバイオディーゼル燃料を使用
  • HVOはライフサイクルで従来軽油比CO2を最大90%削減できるとされる

実証の詳細

  • 実施ルート:山口県防府市 防府西浦工場〜中関完成車プール場(往復約12km)
  • 使用車両:いすゞ自動車製のキャリアカー2台
  • 実施頻度:1日20往復
  • 期間:2026年5月〜2026年度末(2027年3月頃)
  • 燃料調達:NX商事が手配

検証項目

  • 燃費への影響(HVO混合によるエネルギー密度の差異)
  • 運用上の課題(エンジン・フィルター・タンクへの影響)
  • Scope 1排出量削減効果の実測値

得られた結果・次のステップ

マツダは検証結果を踏まえ、2027年度以降の全国展開について判断する方針。成功した場合、防府工場だけでなく国内全拠点の物流への展開が視野に入る。物流部門のScope 1削減施策として、自社トレーラー運用がある製造業のCSR・サステナビリティ部門は参照すべき実証設計。