実装のポイント
中部電力ミライズと豊田通商が連携し、トヨタ系部品メーカー・東海理化の取引先12社に風力発電由来の環境価値付き電力を供給し、年約2,219トンのCO2削減を実現した。このケースは「大手Tier1がサプライヤー向け再エネ電力プログラムを設計し、中小企業が個別交渉なしで脱炭素電力を調達できる」という実装モデルを示している。
具体的な手順・仕組み
電力供給の仕組み:
- 豊田通商傘下の企業が保有する風力発電所が発電
- 発電分の「環境価値(再エネ証書)」を小売電気事業者・中部電力ミライズが取得
- ミライズが東海理化の取引先12社に環境価値付き電力として供給
- 12社のScope 2排出量が実質ゼロに
中小企業向け工夫:
- 通常の再エネ電力供給契約は20年が標準で中小企業には長すぎる
- 本ケースでは契約期間を中小企業向けに柔軟化し、参入障壁を下げた
- 東海理化(親会社・Tier1)が取引先全体をまとめて管理することで、個社での交渉コストを排除
得られた結果
削減実績:年約2,219トンのCO2削減(12社合計)
このモデルはトヨタサプライチェーン特有のものではなく、大手製造業が「自社サプライヤーを束ねて脱炭素電力を共同調達する」という汎用的な手法として展開可能。特にScope 3 カテゴリ11(製品使用)・カテゴリ1(購入品・サービス)削減を目指す場合、サプライヤーのScope 2削減を支援するプログラムとして応用できる。