実装のポイント

関西電力・JR西日本・NTTほか計9社が、鉄道網や地下通信管路など既存インフラを活用した水素大量輸送の実証事業をNEDO採択のもとで開始した。2030年ごろの豪州産水素調達を見据え、新設パイプライン不要の輸送モデルを構築することでCAPEXを大幅に削減できる可能性を検証する。輸送段階のCO2をLCAベースで透明化するシステム開発も特徴。

具体的な手順

担当領域の分業

  • 関西電力: 豪州産水素の調達源・サプライチェーン全体のマスタープランニング
  • JR西日本: 鉄道ネットワーク(車両・駅構内スペース等)を活用した水素輸送
  • NTT / NTTアノードエナジー: 全国に張り巡らされた地下通信管路を活用した圧送試験
  • 川崎重工業: 輸送過程でのCO2排出量を可視化するLCAトラッキングシステムの開発

実証ステップ

  1. 実証用水素の確保(富山県魚津市での廃棄物発電余剰電力活用も検討)
  2. JR西日本鉄道網での輸送試験(安全規格・圧力管理の検証)
  3. NTT地下管路での圧送試験(既設管路の水素適合性確認)
  4. 輸送段階CO2透明化システムを統合・実証

得られた結果

NEDO実証採択により公式スタート。滋賀県米原市で水素製造施設の設置調査も並行。輸送時CO2のLCA透明化に取り組む点が従来実証と異なり、2030年代の商業化に向けたサプライチェーン全体最適化の基盤となる。