やったこと
2030年度から始まるkWh保証制度(小売電気事業者に対して実際の発電量を保証させる制度)に向け、制度設計ワーキンググループが全国813社の小売電気事業者を対象に調査を実施。うち356社が回答し、現状の供給力確保の実態とリスクヘッジ手法が明らかになった。
具体的な手順・工夫
- 調査対象: 国内小売電気事業者813社(回答356社・回答率約44%)
- 主な調査内容:
- 供給力確保の手段(自社発電・他社調達・市場調達等)
- リスクヘッジの実施状況と手法の内訳
- 3年先・1年先の発電量予測精度の達成率
- kWh保証基準の要件充足見込み
判明した実態:
- 約7割の事業者が何らかの供給力リスクヘッジを実施済み
- 予測精度(3年先・1年先)の要件を全て満たす事業者は限定的
- JEPXスポット市場に依存する調達を主力とする事業者が残存
得られた結果
調査結果をもとに、2030年度以降の制度設計に向けたガイドライン案の策定が進行中。「3年先の需給予測」を要件とする基準に対応できる体制を整えている事業者が少ないことが明確になった。
他社が参考にすべき点
小売電気事業者(PPS)または再エネ電源を自社調達している大企業は、2030年までに以下を整備する必要がある:
- 需給予測体制の高度化: 気象データAPI・AI予測モデルを導入し、3年先・1年先の発電量予測精度を要件水準まで引き上げる
- バックアップ調達契約の締結: JEPXスポット依存からの脱却—蓄電池・相対電力契約・DR契約を組み合わせたポートフォリオ型調達へ
- 需要応答(DR)の活用: 需給バランス悪化時のクッションとして、需要側削減契約を事前に締結しておく
- kWh保証基準への早期自己診断: 自社の現状保証能力とギャップを2026〜2027年度中に把握し、移行期間を最大活用する
