やったこと
GHGプロトコルがScope 2の改定案に対するパブリックコンサルテーション結果を公表(56カ国・1,072件の意見)。最大の論点は「時間帯別マッチング(アワリーマッチング)」の義務化可否であり、企業・NGO間で意見が大きく割れた。
具体的な手順・工夫
現行制度の問題点 マーケット基準(市場型)の現行方式では、夜間に太陽光発電由来の環境価値証書(EAC)を割り当てることが制度上可能であり、「グリーンウォッシング」と批判されていた。
アワリーマッチングとは 1時間単位で電力消費と再エネ証書を対応させる方式。実際に電力を使った時間帯に再エネが系統に供給されていることを証明できる。Google等の大手テック企業が先行導入。
支持派の主張 ・電力系統の実態をより正確に反映できる ・蓄電池・需要応答・クリーン電源への投資を促す価格シグナルになる ・欧州・北米ではEAC発行インフラの整備が進んでいる
反対派の懸念 ・アジア・アフリカ等では時間帯別EACの発行インフラが未整備 ・中小企業の管理・監査コストが増加し、クリーン電力調達から離脱するリスク ・義務化でなく「選択肢」とすべき
今後のスケジュール 2027年に統合草案、2028年に最終基準を公表予定。複数の算定アプローチを認める「ハイブリッド型」制度設計の方向へ。
得られた結果
完全義務化は回避される見通しだが、任意適用として時間帯別マッチングの位置づけが強化される可能性が高い。
他社が参考にすべき点
PPAや再エネ電力調達契約を結ぶ際に、将来の時間帯別EACへの移行条項を盛り込んでおくと対応コストを抑えられる。