やったこと
大林組が保有技術「クリーンクリート(低炭素型コンクリート)」を建設工事に採用し、CO2排出削減量をJ-クレジット制度で認証することで年間約600t-CO2(2016年度)の削減をクレジット化した事例。建設業における材料由来のScope3削減の実例として参考になる。
具体的な手順・工夫
クリーンクリートとは 通常のコンクリートではポルトランドセメントが主材料だが、クリーンクリートでは産業副産物である「高炉スラグ」でポルトランドセメントの一部を置換する。製造時のCO2排出量が通常コンクリートより大幅に削減される(高炉スラグはセメント製造に比べてCO2排出量が少ない)。
J-クレジット申請の流れ
- J-クレジット制度の方法論(建設材料分野)を確認・選択
- プロジェクト登録申請:削減見込み量の計算根拠とともに国に申請
- クレジット認証申請:実際の施工実績(使用量・削減量)を記録し認証申請
- 認証クレジットは、自社のカーボンオフセット・SHIFT事業への活用・経団連カーボンニュートラル行動計画の目標達成などに使用可能
普及展開の工夫 2011年の初適用から継続的に拡大。施工事例はオフィスビル・商業施設・発電所・工場と多岐にわたり、業界全体への技術展開を目指している。クレジット化をインセンティブとして明確にすることで、発注者・元請けへの採用提案がしやすくなった。
得られた結果
2016年度時点で年間約600t-CO2削減量をJ-クレジットとして認証取得。建設業において施工材料のCO2削減をクレジット化できることを実証し、他のゼネコン・建材メーカーへの普及モデルとなった。
他社が参考にすべき点
建設業・建材メーカーはScope3(カテゴリ11:販売した製品の使用・カテゴリ1:購入した製品)削減として材料のCO2削減を取り組む際、J-クレジット制度の方法論を確認することで削減量の「資産化」が可能。自社開発の低炭素材料や副産物活用材料(フライアッシュ・シリカフューム等)があれば、クレジット創出の候補になり得る。