実装のポイント

川崎重工がドイツ・RWE社のエムスラント発電所内(ニーダーザクセン州リンゲン)の水素パークに、30MW級水素専焼ガスタービン「L30A」を用いた発電設備を設置・完了した。30MW級ガスタービンでは世界初となる水素100%専焼発電実証を目指す欧州初の取組みであり、NEDOの「脱炭素化・エネルギー転換に資する我が国技術の国際実証事業」に採択されている。

注目すべきは、水素専焼(100%)だけでなく、天然ガスを副燃料として混合し水素混焼率0%〜100%を任意に変えるフレキシブル発電を実装する点。これにより水素供給量や市場ニーズの変動に適応できる運用が可能になる。

具体的な手順

  1. 製造: 川崎重工明石工場でガスタービン「L30A」を製造
  2. 欧州組立: グループ会社Kawasaki Gas Turbine Europe GmbH(KGE)がドイツ現地で発電装置に組み込み
  3. 水素源の確保: RWE社が保有する風力発電施設からのグリーン電力で水を電気分解→CO2フリー水素を供給
  4. 設置・試運転: 発電設備の設置完了→ガスタービン・発電装置の試運転
  5. 発電実証: 水素専焼(0%〜100%)のフレキシブル運転を含む実証プロジェクト開始

得られた結果

  • 欧州初の30MW級水素専焼ガスタービン発電実証プロジェクトとして設置工事が完了
  • 風力由来のグリーン水素を燃料として使用することでCO2フリー発電を実現する見通し
  • 水素混焼率を0〜100%で任意調整できるため、グリッド安定化・需給変動への柔軟対応が可能
  • 将来の水素大規模利用および欧州エネルギーの脱炭素化に向けた技術的根拠を蓄積中