やったこと

NEDOは「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発」を2016年度から推進。2026年度予算81.95億円、事業期間は2029年度まで。大崎上島の中国電力大崎発電所内にカーボンリサイクル実証研究拠点を構築し、多様な技術を横断的に実証している。

具体的な手順・工夫

事業は6つの柱で構成される:

  • (1) 石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC):CO2分離・回収型で排出量を大幅削減、需給バランスへの出力変動対応技術を開発
  • (2) CO2分離・回収型ポリジェネレーション:バイオマス・廃棄物を原料に電力と化学物質を併産し、CO2回収コストを削減
  • (3) CO2分離・回収技術:固体吸収法・膜分離法を選択的に活用。関西電力舞鶴発電所内で40t-CO2/d規模の実証試験を実施
  • (4) カーボンリサイクル実証研究拠点:大崎上島での多技術横断実証(研究棟・共用棟が完成)
  • (5) 産業間連携CO2サプライチェーン:CO2排出者と利用者を連携させ、地域全体の排出削減モデルを構築
  • (6) CO2有効利用技術(助成事業):化学品・液体燃料・気体燃料の合成、コンクリート・炭酸塩への固定化技術の実用化

成果として、CO2排出源と貯留ポテンシャルマップの統合検索ツールを開発・公開。追跡調査(終了後6年)では参画3社中3社が研究開発継続中、高効率ガスタービン開発では2社中1社が製品化を達成した。

得られた結果

実証規模での技術検証が進み、化学品・燃料・建材へのCO2資源化の経路が複数確立されつつある。産業間CO2サプライチェーンのイメージが経済産業省ロードマップに基づき具体化されている。

他社が参考にすべき点

素材産業・石油精製・火力発電など電化・水素化が困難な領域でも複数のカーボンリサイクル経路が実証段階にあり、2050年CN目標への具体的な技術選択肢が公開されている。製造業の脱炭素ロードマップ策定に活用できる技術データが蓄積されており、NEDO公募(助成事業)への応募機会もある。