やったこと
北海道占冠村(しむかっぷむら)が、村営の湯の沢温泉の熱源をA重油ボイラーから薪ボイラーに転換し、削減したCO2をJクレジットとして創出。そのクレジットをカーボン・オフセットシールとして地元特産品に貼付・販売することで、環境価値を地域経済循環に還元する取り組みを実施・公開した。
具体的な手順・工夫
クレジット創出の概要:
- 対象施設:湯の沢温泉(給湯・温泉加温)
- 転換前:A重油(化石燃料)ボイラー
- 転換後:薪ボイラー(再生可能エネルギー・バイオマス)
- 目的:省エネルギー・省CO2化
クレジット創出実績:
- 1回目(2015年11月〜2016年9月、約10.4ヶ月):61t-CO2
- 2回目(2016年10月〜2019年9月、36ヶ月):101t-CO2
地域循環モデルの仕組み:
- 湯の沢温泉で薪ボイラーを稼働し、A重油比でCO2を削減
- 削減量をJクレジットとして認証・登録
- 認証クレジットを「カーボン・オフセットシール」として地元特産品販売者に提供(販売)
- シールを地元商品に貼付し、道の駅・イベント・ふるさと納税返礼品で消費者に販売
- 消費者が商品購入を通じて地球温暖化防止に間接的に貢献する仕組みを提供
- シール販売収益が地域内で循環し、地域活性化に貢献
行政主体での実施ポイント:
- 村が自らクレジット創出者となり、地元事業者向けの活用機会を提供
- 観光・物産と環境価値を連動させることで、脱炭素への関心を一般消費者まで広げるモデル
- ふるさと納税との組み合わせで返礼品にカーボンオフセット付加価値を付与
得られた結果
自治体・公共施設の熱源転換(化石燃料→バイオマス)がJクレジット創出の手段として有効であることを実証。クレジットの活用先を地域商品のオフセットシールとすることで、Jクレジット制度を一般消費者に分かりやすい形で届けるモデルが成立した。
他社が参考にすべき点
地方自治体・公共施設・旅館・ホテルなど熱源を持つ事業者は、ボイラーのバイオマス転換でJクレジット創出が可能。小規模でも「地域循環モデル」として観光・物産と組み合わせることで、クレジット収益以上の付加価値創出ができる。ふるさと納税・道の駅・物産イベントを活用した消費者向けカーボンオフセット市場の開拓は、地域版GX実装の一形態として参考になる。温泉施設・旅館・農林業地域・地方自治体担当者向け。
