実装のポイント

日立製作所と東京ガスは、建物・設備単位でバイオメタンの利用実績を可視化するシステム「Powered by Carbon Neutral Gas」を共同開発し、2026年8月から茨城県日立市の「日立オリジンパーク」で実証実験を開始した。このシステムは、2021年から稼働している再エネ可視化プラットフォーム「Powered by RE」を拡張したものである。

中核技術はガス供給量と実際の使用量をデータでひも付ける連携基盤だ。従来の再エネとは異なり、バイオメタンはガス網を通じて流通するため物理的な個別追跡が困難だが、供給・使用データの紐付けにより「どの施設が何割のバイオメタンを使用したか」を定量的に表示できる。

具体的な手順

  1. エネルギーデータ統合: 電力設備とガス設備の供給量・使用量データを一元管理基盤に集約する
  2. 建物・設備単位の割り当て: システムが「建物や設備ごとに発電エネルギーの種類や比率、使用状況などの情報を把握」し、バイオメタン由来の割合を算出する
  3. 可視化・証明: 算出結果をダッシュボードで表示。さらに「2次元コードからスマホで読み取ることも可能」な形式で証明書を発行し、サプライチェーン上の証拠として活用できる
  4. AI拡張(将来): 発電量予測・熱エネルギー需要予測・市場価格予測をAIで組み合わせ、エネルギー調達の最適化へ展開予定

得られた結果

実証フェーズ(2026年8月開始)ではまず米国産バイオメタンを空調システムに活用している。データ連携基盤は水素・アンモニアなど他エネルギー種への拡張も想定した設計となっており、Scope1・Scope2双方のカーボンニュートラル証明に活用できる汎用性を持つ。