今週の求人分析(2026年9月第3週)

今週postdoc.jpで公開されている国内GXポスドク求人7件を分析すると、分野の集中が鮮明だ。

最も需要が高いのはCCS(炭素回収・貯留)で全体の3件を占める。AIST地質調査総合センターによるCO₂貯留地質評価ポジションや、理研環境資源科学研究センターのDAC(直接空気回収)触媒研究員求人は、2030年代の実証フェーズを見据えた採用と位置づけられる。地質・化学・材料系の博士がカーボンネガティブ技術の最前線に立てる機会が増えつつある。

気候ファイナンス・トランジションファイナンス分野では早稲田大学GI研が経済・ファイナンス博士を求めており、ISSB・TNFDという国際開示基準の整備と連動した研究需要が顕在化している。洋上風力では東北大学流体研と九州大学I²CNERが工学博士を募集しており、浮体式風力の実証拡大が採用増を後押ししている。

採用職位はearly_postdoc(博士取得後1〜3年程度)が7件中6件を占め、即戦力採用よりも「GXに転換する博士人材の育成枠」としての性格が強い。

一方で年収格差は依然大きい。JSPS PD研究奨励金をOECD PPP換算した中央値は約28,400ドルで、スイスの74,000ドル・米国の54,000ドル・オーストラリアの64,000ドルと比較して主要比較国中最下位水準にある(NISTEP・Eurostat 2022年度データ)。機会の多様化は進んでいるが、処遇改善が伴わなければ優秀な博士人材の海外流出は止まらない。

詳細データと求人一覧はpostdoc.jp/observatory/およびgxhaken.com/overseas-jobs/で確認できます。