ポスドク継続率70%が意味する構造的キャリアリスク——GX転換を選択肢に加える視点
文部科学省科学技術・学術政策研究所(NISTEP)の2021年調査(N=13,657)によれば、任期付きポスドクの継続率は70%だ。逆にいえば約3割がアカデミア外のキャリアへの移行を迫られており、この数字は人口減少が続く日本において年々重みを増している。
日本の生産年齢人口は長期的な減少局面にある。再生可能エネルギー・カーボン会計・ESG評価といったGX分野は急速に人材需要を拡大させている一方、即戦力人材の供給は追いつかない。博士人材が持つ論文読解力・定量分析力・仮説設計力は、これらの領域の実務と直接対応する。
gxhaken.comが海外GX企業を調査したデータには、週4日勤務・ジョブシェア・圧縮勤務・学期勤務・フルリモート・サバティカル対応の6種のフレキシブル雇用パターンが確認されている。英国の週4日勤務の大規模実験(61社・2,900名)ではほぼ全社が継続を選択したように、GX分野の先進国企業は専門職が「キャリアを中断せずに転換できる」条件整備を競っている。
「継続率70%」という数字の背後にある30%の選択肢として、GX転換という道が見えにくいままでは日本の潜在的なGX専門人材の多くがこのファネルから外れていく。欧米企業がすでに動き始めているフレキシブル雇用の設計を参照しながら、日本の研究機関・企業が接続点を作れるかが問われている。
詳細データはpostdoc.jp/observatory/およびgxhaken.com/overseas-jobs/で確認できます。
