やったこと
GHG Protocol(GHGプロトコル)は「Actions and Market Instruments(AMI)」という新しいGHG報告枠組みを開発中で、2026年3〜6月のパブリックコメントに400件超が集まり84%が支持を表明した。2028年第4四半期に最終版公表、2027年第2四半期から基準案の公開協議開始が予定されている。
具体的な手順・工夫
AMIでは企業のGHG情報を4つの「ステートメント(報告区分)」で管理する方式を採用する。
① 物理的GHGインベントリー:Scope 1・2・3の実際の物理的排出量(現行方式の延長)。
② 市場ベースGHGインベントリー:持続可能な航空燃料(SAF)・低炭素素材の調達、再エネ電力契約、証書(EACなど)を反映した排出量。
③ GHGインパクトステートメント:省エネ製品・脱炭素投資・排出削減プロジェクトがScope 1・2・3に与えた影響をネットで算定。
④ 非GHG指標:脱炭素投資額、低炭素製品の調達・販売割合などのKPI(支持率33%)。
既存のScope 1・2・3算定は継続しつつ、「何を買ったか(市場行動)」と「何を変えたか(インパクト)」を別区分で管理できるようにする。
得られた結果
現時点では基準策定中。企業は今から4区分での管理体制の準備を始め、特に「市場ベース」(再エネ証書・SAF購入実績)と「インパクト」(省エネ設備投資・削減貢献量)のデータを体系的に記録する社内プロセスを構築しておくことが推奨される。
他社が参考にすべき点
2027〜2028年の導入に備え、今すぐ取り組むべき実務準備は3点:①再エネ証書・SAF購入の記録を購入ごとに保管(発行機関・期間・認証種別を含む)②省エネ設備投資の削減量をプロジェクト単位で記録(ベースライン設定含む)③Scope 3データとインパクトデータを区別できるデータ管理体制の構築。特に大企業・上場企業は投資家からの説明要求が先行する可能性があり、早期準備が競争優位につながる。
