やったこと

荏原製作所は2026年9月、チェコの産業ガス大手Chart Feroxから「空港インフラ向け液化水素ポンプ」を受注した。EU助成を受けたGOLIATプロジェクト(総事業費1,520万ユーロ≒27億円、EU助成1,080万ユーロ≒19億円)の一環で、2035年までの水素航空機実現を目指した地上インフラ技術の実証を担う。

具体的な手順・工夫

Chart Feroxが開発する「水素燃料補給トレーラー」に荏原製作所のポンプを組み込み、英国ブリストルでの実証試験を皮切りにドイツ・オランダの複数空港でも検証を行う計画。プロジェクトにはエアバス、H2FLY、シュトゥットガルト空港・ロッテルダム空港・リヨン空港・ブダペスト空港、デルフト工科大学が参画し、2024年5月から2028年4月の4年間で「大流量液化水素の取扱いと燃料補給技術の確立」に取り組む。液化水素は極低温(マイナス253℃)を扱うため、高圧・低温環境での連続運転耐久性と安全性の確認が技術的なポイント。

得られた結果

現時点では受注・実証段階であり商業運用には至っていないが、欧州主要空港での多拠点実証で設計検証データを取得できる。荏原製作所にとっては水素インフラ事業への本格参入と欧州市場での実績形成の機会となる。

他社が参考にすべき点

水素インフラ市場参入にはEU Horizon等の補助金プログラムを活用した実証プロジェクトへの参画が有効。メーカーはOEMとしてコンポーネント供給で参加し、リスクを抑えながら技術・実績を積む手法は国内企業でも応用可能。日本の水素専門技術(ポンプ・圧縮機・バルブ等)を持つ部品メーカーは欧州航空・港湾水素インフラの入札に積極参加する余地がある。