やったこと

2024年施行の水素社会推進法に基づく「低炭素水素等の価格差支援」が2025年9月に実質スタート。ガスエネルギー新聞の水素特集として、製造業における水素活用の最新事例(サントリー白州工場、豊田通商、レゾナック)と政策動向を詳報。

具体的な手順・工夫

水素社会推進法の支援スキーム

  • 「低炭素水素等の価格差に着目した支援」制度:水素・アンモニア・合成メタン・合成燃料が対象
  • 25年4月から審査開始、9月30日に豊田通商・レゾナックの2案件を最初に認定
  • 30年供給開始を目指す事業者向けの商用化支援

サントリーホールディングス 天然水南アルプス白州工場(山梨県北杜市)

  • ボイラー燃料の一部を天然ガス→水素に転換
  • 水電解装置で製造した水素をパイプラインで工場へ供給
  • 10月から実証稼働スタート

製鉄での水素還元

  • 日本製鉄が試験炉で着々と実証を進行中
  • 高炉CO2削減が実現すれば産業全体の脱炭素インパクトが大きい(製造業CO2の35%が鉄鋼業)

GI基金による研究開発支援

  • 2021年から最長10年:水電解装置・液化水素運搬船・発電タービンの研究開発を支援
  • 世界水素需要:2022年の9,500万tから2050年に4億3,000万tへ(IEA予測)

得られた結果

水素社会推進法の初回認定が行われ、豊田通商・レゾナックの2案件が採択。低炭素水素の商用化に向けた支援スキームが正式に機能し始めた。政府の2030年目標は300万t、2040年に1,200万t。

他社が参考にすべき点

  • 製造業の自家発電ボイラーや蒸気ボイラーは「水素燃料転換の有望市場」と位置付けられている
  • 水素社会推進法の認定を受けると価格差補填支援を受けられるため、先行申請企業に優位性
  • 食品・飲料工場(サントリー白州工場)がモデルケースとなり、類似業態への展開参考になる