やったこと

日進工具が自社コーポレートブログで発信した「製造業における水素活用事例」の解説記事。キリンビールとデンソーの工場での水素実証事業を中心に、水素の特性・製造方法・需要予測を整理したもの。

具体的な手順・工夫

キリンビール 北海道千歳工場

  • 都市ガスの一部を水素に切り替える実証実験を開始
  • 主な目的:CO2排出量削減・エネルギーコストの多角化

デンソー(自動車部品メーカー)

  • 工場内で水素の「製造」と「使用」を完結させるクローズドサイクル実証
  • 工場内製造・工場内消費のモデルを構築中

水素の製造方法と色分け

  • グリーン水素:再エネ由来の電力で水電解
  • グレー水素:天然ガス改質(現状主流)
  • ブルー水素:グレー+CCS
  • 製鉄・化学工場の副生水素も活用可能

水素エネルギーの優位性

  • 燃焼時にCO2ゼロ
  • 長期大量貯蔵・長距離輸送が可能(太陽光・風力の調整力として機能)
  • IEA予測:2050年の世界水素需要は2022年比約5倍

活用分野の優先順位(資源エネルギー庁)

  1. 鉄鋼水素還元(最大インパクト・製造業CO2の35%)
  2. 産業用ボイラー・蒸気ボイラーの燃料転換
  3. 火力発電のガスタービン代替
  4. 燃料電池自動車・船舶

得られた結果

キリンビールとデンソーがそれぞれの工場規模で実証を進め、工場単位での水素利用が技術的に実現可能であることを確認中。NEDOのGI基金が最長10年間の実証を継続支援。

他社が参考にすべき点

  • 都市ガス・LPガスを使用する工場ボイラーは水素への転換難易度が相対的に低い
  • 副生水素を持つ製鉄・化学系サプライヤーとの連携で、グリーン水素より低コストに調達できる可能性がある
  • 実証段階であるうちに自社工場の燃料構成を棚卸しし、候補設備を特定しておくことが有効